田んぼの水(じゃない)
時期 小学校5年生頃
場所 小学生・自宅の裏
思い出したきっかけ 田んぼ
この記事は実家で書いています。
実家に帰る際は新幹線を利用するのですが、この時期(9月上旬)だと車窓から黄緑色の一面の田んぼを目にすることがあります。
収穫が近くなってきて緑色から黄色に移り変わる途中なのでしょう、綺麗な色合いに心と目が癒されました。
田んぼで思い出したのが、小学校の理科の授業のことです。
微生物を観察する授業で、事前に田んぼや小川の水を採取してきてください、という宿題が出されました。
田舎なので田んぼも小川も近くにたくさんあるのですが、宿題の存在をすっかり忘れてしまい、思い出したのは当日の朝。
大慌てでまずは入れ物(カメラのフィルムケース。懐かしい……。)を調達しましたが、田んぼか小川まで行く時間がない。
かと言って忘れましたと先生に言うのは恥ずかしい。
そこで私は家の庭の土を少量ケースに入れ、そこに水道水を入れることでごまかそうと考えました。
実際やってみると、見た目には田んぼの水と何も変わらない。
よかったよかったと学校に向かい、迎えた理科の授業。
水滴をスライドガラスに垂らし、カバーガラスを被せ顕微鏡を覗き込むと……。
……。
何もいない?
私の考えでは土にも微生物はいるはずだから、それを採取すれば顕微鏡に映るはずでした。
しかしいない……。
そうこうするうちに先生が回ってきました。
みんなの顕微鏡を覗いているようです。
そして私の顕微鏡を覗いて、
先生「……どこの水を取ってきたの?」
私「……田んぼです」
先生「……本当に?」
私「……はい」
先生はそれ以上何も言いませんでしたが、ウソをついたことはバレていたでしょう。
みんなの顕微鏡にはミジンコや色々な微生物がたくさん映っていたのですから。
今考えると、土に住む微生物と水に住む微生物は違うでしょうから、微生物が顕微鏡に映ったとしてもどうせバレていたことでしょう。
ウソは良くないですね。
しかし、何故何も映らなかったのだろう……。
土にも微生物がいるのは当然なのに。