ラーメンの移動販売と祖母
時期 小学生〜中学生
場所 自宅近く
思い出したきっかけ チャルメララーメン
私はラーメンが大好きです。
店で食べるのはもちろん、インスタントの袋麺にカップ麺も大好きです。
実家の家族もみんな大好きで、各々買ってきては袋や蓋に自分の名前を書いて所有権を主張し合っています。
スーパーで某チャルメララーメンを見かけた時に、あることを思い出しました。
実家は地方都市の主要駅から車で20分ぐらいの場所にあり、小綺麗ではあるもののかなりの田舎です。
飲食店はおろかコンビニも近くにはなく、外食や買い食い=ちょっとしたイベント、という感覚でした。
ある夜、食事も終わった時間の閑静な住宅街にチャルメラの音が鳴り響きます。
こんなことは初めてで、私を含め家族は大興奮。
とりあえず様子を見てこいと言われ、妹と2人で音の鳴る方へ猛ダッシュ。
そして見つけたのは赤い暖簾のかかるラーメンの移動販売車でした。
商品の種類と値段を聞いて、また自宅まで猛ダッシュ。
家族に何を食べたいか確認します。
すでに食事後であったため、皆2人で1つかなあと言っている中、祖母が近寄ってきて言ったのは、
「醤油ラーメン1人前お願い」
え、まじで? 食べられるの?
と思いましたが、実際に買ってきたら本当に1人でペロリ。
あっという間に平らげてしまいました。
それから何度か移動販売が来ましたが、祖母はその都度、醤油ラーメンを1人前完食していました。
普段はむしろ少食なため不思議に思い祖母に尋ねると、醤油ラーメンには思い入れがあるそう。
どんな思い入れだったのかまでは覚えていませんが、なんかいいなあと思ったことを記憶しています。
祖母はもう他界してしまいましたが、おそらく天国でも醤油ラーメンを食べていることと思います。